霊雲の世界~霊能術紹介~
降霊霊媒術/口寄せとはなにか
霊媒術とは死者の魂を降霊し、自分の身体に憑依させて第三者と交信する能力を言います。東北地方のイタコ、沖縄のユタなどは降霊術を持つ者として有名です。人は古来より、霊的な存在を認めており、そういった目に見えない存在である神仏や霊魂と交信できる特別な能力を持った人たちが存在していました。霊能者や霊媒師と呼ばれるもので、その霊能力は単に霊魂と意識を通わせて交信するレベルから、自分の身体に降霊させたり、ときには生者の生き霊までも降霊させることができるレベルまでおり、いずれにしてもその霊能力は驚嘆すべきものと言えます。霊媒術は別名「口寄せ」とも呼ばれており、イタコが使う霊媒術は主に口寄せと呼ばれています。口寄せには、呼び寄せる霊魂の種類によって分けられており、それぞれの呼び方があります。ご神体にお伺いをたてるのを神口(カミクチ)、成仏された霊体を呼び寄せるのを仏口(ホトケクチ)、生者の生き霊の口寄せは生口(イキクチ)、死者の魂を口寄せするのを死口(シニクチ)と言います。どの種類の口寄せも、自分の身体に霊を憑依させるという意味では方法は同じですが、霊能者のレベルによってどの霊魂を呼び出せるか変わってきます。ですので、ご相談者の要望に応えることができる霊媒術師は限られています。
降霊霊媒術/口寄せ中の霊能者
降霊(口寄せ)の大きな特徴は、降霊した霊魂と話すことができることです。霊魂の言葉はイタコなどの霊能者の身体を媒介にして発しますが、口調や口癖はもちろん、声のトーンまで本人と同じなので、お互いに伝えたかったことを話すことが可能なのです。
降霊中の霊能者は霊魂に身体を貸している状態ですが、意識はあります。しかし、霊能者のレベルによって意識を乗っ取られてしまったり、取り憑かれてしまうことがあります。レベルの低い霊能者が降霊術をすると、自分の意志とは関係なく不特定の霊に憑依されやすくなります。ですので、目的とする霊魂が降霊している可能性は低いと言わざるをえません。霊能者のレベルが上がるにつれ、特定の霊を降霊できるようになり、憑依中も自分の意識を乗っ取られることはありません。高度な霊能力を持つ者が降霊を行なうと、自由自在に目的の霊魂を探し出し、自分の身体に降霊させ、乗っ取られることなく速やかに霊界へと送り返すことが可能なのです。
降霊霊媒術/口寄せはどんな相談に有効か
死んでしまった人が言い残したことや、生きている人の本心を聞きたいとのならばイタコやユタなどの霊能力者に依頼するといいでしょう。イタコに鑑定を依頼する場合は、夏の大祭時の恐山を訪れるか、あるいは電話での降霊も可能な高い霊能力をもったイタコに依頼する方法もあります。